This site uses cookies for analytics and to improve your experience. By clicking Accept, you consent to our use of cookies. Learn more in our privacy policy.
最初のトラック『Une Pale Green Dress』では、ニースを拠点とする巨匠ジャズピアニスト、ジョー・カイアットが即興で奏でたスケッチのようなピアノパートを基にシネマティックな構成を膨らませていき、メロディをつけました。その後で南仏の気だるい夏をイメージした歌詞を書き、友人でインド系フレンチのシンガー、ラッチミーに歌ってもらいました。 彼女はインド歌唱法とジャズを融合させたような、いわばタントリック・ジャズとも呼べる独特のスタイルを持っていて、曲の世界観にディープでセンシュアルな味を加えてくれてましたね。 ジョーのピアノとラッチミーのボーカルが劇的でダイナミックな雰囲気を醸し出したので、終盤にかけて狂気じみた雰囲気を持つパートを作り上げ、その後エンディングにかけて優しく締めくくりました。アルバムのオープニングトラックとしてぴったりになったと思います。
5曲目の『Road to Portofino』は、まずイタリアの湾岸道路を走っていくような、粋で疾走感のある、それでいてサイケデリックな展開のあるアシッドジャズ風の曲が作りたいというアイデアから始まりました。そこでまずエチオピアン・ジャズの巨匠ムラトゥ・アスタトゥケのような変拍子からリズムを構築し、ヒプノティックでリズムとポリリズム的に交錯し合うベースを乗せて、1960年代から70年代のジャズフュージョンっぽいコードを重ねていきました。それから何年もコラボレーションを夢見ていたニースの重鎮ジャズピアニスト、ジョー・カイアットをお招きしました。
6曲目の『Sunny Place For Shady People』と8曲目の『See You On The Other Side』は、スケッチ風に自分でピアノで弾いたものを発展させた2曲です。
一番自分で作りながらびっくりしたのは、7曲目の『Semoleksy Ascending』。これは元々、『Do You Know Where Your Going』という私の2011年の曲を元に、ニュージーランドの有名なダブユニットPitchBlack の片割れマイク(Misled Convoy )が作ったドローンアンビエント・リミックスの一部を切り取って発展させたんです。 シンセでジェネレートしたグレゴリオ聖歌調のコーラス、中世風のダークで分厚いコード、ストリングス、効果音、、などを足していくうちに思いもがけないほど深みのある、まるで映画のワンシーンのような世界観が出てきて興奮しました。
BGM : 01:50-03:32 / Vibrasphere – Album ‘ Cinemadelica ‘ 05:54-09:58 / Vibrasphere – Album ‘ Cinemadelica ‘ 18:54-22:58 / Tokyo Night – Album ‘ Bass Odyssey ‘ 29:58-33:36 / Jungle Love – Album ‘ Bass Odyssey ‘ 42:15-46:28 / Vibrasphere – Album ‘ Cinemadelica ‘ 46:31- 48:43 / See You On The Other Side – Album ‘ Cinemadelica ‘ 48:47-50:20 / Cinemadelica – Album ‘ Cinemadelica ‘ 50:24-51:17 / It Doesn’t Matter / Zen Lemonade Album ‘ Babylondon ‘ 51:19-54:29 / Vibrasphere – Album ‘ Cinemadelica ‘ 54:30-55:33 / Une Pale Green Dress – Album ‘ Cinemadelica ‘ 55:35-56:42 / Vibrasphere – Album ‘ Cinemadelica ‘ 56:45-57:20 / Cap Ferrat – Album ‘ Cinemadelica ‘ 57:21-58:04 / Cinemadelica – Album ‘ Cinemadelica ‘ 58:08-01:00:35 / Road to Portofino / Cinemadelica – Album ‘ Cinemadelica ‘ 01:00:50-01:01:33 / Semoleksy Ascending – Album ‘ Cinemadelica ‘ 01:01:35-01:03:38 / Sunny Place For Shady People – Album ‘ Cinemadelica ‘ 01:12:46-01:15:56 / Wild Hunt – Album ‘ Bass Odyssey ‘ 01:22:30-01:26:03 / Vent Nera – EP ‘ Vent Nera ‘ Bandcamp Link / Read about EP ‘ Vent Nera ‘ 01:32-55-01:34:09 / Tuscany – Album ‘ Voyage ‘ 01:41:58-01:43:54 / Secret Garden – Album ‘ Voyage ‘ 01:50:54-01:52:32 / See You On The Other Side – Album ‘ Cinemadelica ‘
RGB Paris Radio Show & Interview / 2025 Nov 26th
Read in English / Lire en français
「アブソリュートリー・ライブ」はプロデューサーのリュック・マリアーニ氏がメインホストをつとめるパリ拠点のRGBラジオで放送される音楽番組です。また、ゲスト・ホストとしてアーティスト選定と音楽キュレーションをNzeが不定期で担当しており、彼によってこの特別番組は構成されました。
SUPERCOZIの音世界に焦点を当てたこの2時間の番組は2025年11月12日に放送され、Nzeによるインタビュー(46:32-01:03:40)も収録。彼女の回答はフランス語に翻訳され、ナレーションはフランス人アーティスト、アルシペルが担当しました。
Interview de SUPERCOZI par NZE :
Q1 : スーパーコージ、こんにちわ。1996年のセカンド・サマー・オブ・ラブ(あの頃だ!)は、多くの人にとって形成的な経験だった。日本でも同じだったと言いましたね?そこからエレクトロニック音楽に専念することを決めたのですか?
そうですね、「セカンド・サマー・オブ・ラブ」は、日本でも変革的なムーブメントでした。アート、音楽、本、ファッション、建築や造形作家、生花アーティスト、アニメに至るまで、アンダーグラウンドなカルチャーシーンやライフスタイルに大きな影響を与え、多くの若者が日本の伝統的なルールや息苦しい社会的圧力にとらわれない考え方や表現、生き方をするようになった。
それはドラッグやロックンロールのことではなく、オルタナティブな日本文化の誕生のようなものだった。いわゆるテクノ・ヒッピーやデジタル・ノマド文化の始まりでした。今世界中で活躍している日本人の多くが、あのムーブメントから影響を受けていると思います。
音楽面について語ると、私はそれ以前からテクノや、ニンジャチューンなどのブレイクビートやトリップホップ、またドラムンベースに傾倒していたので、あのムーブメントが私のエレクトロニック音楽に対しての興味に火をつけた訳ではありませんでした。
でも野外フェスなどを通して、インテリジェンスなダウンテンポ・エレクトロニック音楽を知り衝撃を受けたんです。とても知的で深いグルーブを持ち、思いもかけない壮大な展開を持ち、時にはビートさえないのにゆったりと楽しめる音楽。
特にアンビエント音楽は、80年代半ばからブライアン・イーノの作品を通じて既に大好きだったのですが、それを更に進化させたような音を発見して感動しました。
私はその前から神秘主義や東洋哲学などの本も沢山読んでいたのですが、それらを想起させる、とてもミスティックでスピリチャルな音楽に沢山出会いました。聴きながら宇宙や人生の神秘や、さまざまな事象に想いを馳せる事のできる音楽。
そういう音楽にはそれまで出会った事がなかったので啓示的でした。
Q2 : あなたの音楽は、例えば、アレックス・パターソン(ザ・オーブ)、システム7やミラー・システム(スティーヴ・ヒレッジとミケット・ジラウディ)、FSOLやエンテオジェニックなど、サイケデリアを取り入れたダウンテンポのリズムにサイトランス、アンビエント、ダブをミックスするのが好きな人たちと同じシーンに属していると言っていいのでしょうか?
あなたが例としてあげたアーティスト達は、それぞれがオリジナルな世界観を極めた、私にとっての真の先駆者たちです。
勿論、彼らの多くから私は影響を受け、貴方が形容したように、ダブやアンビエントの要素を融合させ、サイケデリアのヒントを散りばめたダウンテンポを沢山制作してきました。
私は自分がまだ彼らのレベルに近づいたとは思いませんが、私の音楽が貴方に彼らを想起させたとしたらとても光栄な事です。ありがとうございます。
Q3 : 1970年代にゴングに参加していたスティーブ・ヒレッジとミケット・ジラウディが、あなたのアルバム2枚に参加しています。その経緯は?
私は2005年、東京でDJショウをやった際、共通の友人が連れて来てくれた彼らに出会いました。彼らも同じ時期にシステム7の日本ツアーをやっていたんです。
勿論、私はそれ以前からゴング、スティーブ・ヒレッジ・バンド、システム7は知っていて尊敬していたので大きな出来事でした。
私はその頃、前夫でオーストラリア人プロデューサーのガス・ティルと二人の子供達とバリ島に住んでいました。そしてスティーブとミケットもバリ島が以前から大好きで毎年休暇で来ていたので、その際にハングアウトするようになったんです。
ガスも二人を大変尊敬していたので、セミニャックにあった我が家のスタジオで沢山の時間を4人で一緒に過ごしました。お互いのオススメ音楽を聴かせあったり、私達の制作中の曲にスティーブがギターでセッションしたり。また彼らの滞在していたホテルやヴィラで家族ぐるみで午後を過ごしたり(スティーブは幼い息子にボディーボードの乗り方まで教えてくれた!)、私がジープを運転してウブドやビーチや山間部へ行ったり。素晴らしい想い出です。私がバリ島を去る2018年まで、何度もそういった時間を共に過ごしました。
私達の最初のコラボ、『チルドーム・リフュージ』はそんな時間から産まれました。
私がバリ島で立ち上げたレーベル、ハイポエスプレッソが2007年にリリースした、最初のチルアウト・コンピレーション『チルプレッソ・ダリバリ1』用に、私達はSystem 7のアルバム『Golden Section』収録曲の『Sinom X Files』からガムランのループをサンプリングし、新たな楽曲を構築したんです。それを二人に聞かせたところ大変気に入ってくれて、スティーブがギターを弾いてくれたんです。
その他、『It Doesn’t matter』という、私とガスのユニット、ゼン・レモネードのチルアウト曲でも彼は美しいギターを弾いてくれました。またミケットは私のソロ楽曲『Trigger Happy Morons』にシンセで参加もしてくれています。
Q4 : プロデューサー、ライター、DJとして数多くのコンピレーション・プロジェクトに参加した後、現在はあなた自身の名義で数枚のアルバムをリリースしていますね。最新作はニースで録音されたもので、ジャズとエレクトロを融合させた “クー・ド・メートル (熟練の結果として生まれた傑作)”とも言うべき作品です。このアルバムについて教えてください。
大変親切な形容を有難うございます。嬉しいです。
お話の『シネマデリカ』は2024年リリースの作品で、制作から最終ミックスまでを自分一人で終わらせた初めてのフルアルバムです。この音世界を語るにあたって欠かせない要素として、私の人生の背景を少し説明させて下さい。
私は幼少時から東京を離れる1999年まで、欧州の文化、アート、音楽、本を文化的な基礎として吸収しながら過ごしました。両親が、映画音楽やクラシック音楽のレコードのボックスセットを持っていて、12歳頃からほぼ毎日、学校から帰宅した後に聴いていました。ミシェル・ルグラン、ニーノ・ロータ、エンニオ・モリコーネなど、数多くのフランスやイタリアの作曲家による素晴らしい映画音楽に幼い私は夢中でした。あのBGMなしでは、子供の頃の記憶を呼び起こすことはできません。
思春期からはフランス文学に傾倒し、大学に入る頃にはサガンの翻訳本はほぼ全て持っていましたし、アルベルト・カミュ、ボリス・ヴィアンなども読んで尊敬していました。また、ロベール・アンリコ、ゴダール、ルノアール、ジョゼフ・ロージー、フェリーニ、ヴィスコンティといったフランスとイタリアの映画監督には深く傾倒し、名画座に通ったり、レンタルビデオで週に何本も見ていたんです。それから、パリを舞台としたダダイズムやシュールリアリズム運動にも人生を通して深い影響を受けました。母がアートファンで、東京で開催される大きな展覧会には、私が子供の頃から必ず連れて行ってくれたんです。そこからマンレイやマルセル・デュシャン、ピカソ、マティスやゴッホ、ジャンコクトーなどに関する本も読み漁っていました。そしてそれらに頻繁に舞台として登場するコート・ダジュールは、数えきれないアーティストにインスピレーションを与えた魔法の地のようなイメージがあったんです。
だから、2016年夏、50歳になる少し前に初めてニースを訪れて、この地の太陽、風景、風、生き生きとした旧市街などを体験したとき本当に感動しました。長い歳月を経て、マティスが愛した光の中に実際に自分が立っている、という人生の神秘、奇跡が信じられなかった。その瞬間に、何年かかってもいいから、自分のフィルターを通した南仏の空気感を、地元のミュージシャン達をフューチャーして、実験的でシネマティックなアルバムに昇華したいと決心したんです。
その後コロナや長い鬱の時期もあったりして、結局8年もかかってしまいましたが、満足いくクオリティで成し遂げたことに満足しています。
『シネマデリカ』には、ニース在住の4人のフランス人ミュージシャン(尊敬されるジャズピアニスト重鎮のジョー・カイアット、ジャズギタリストのシェノール、インド系シンガーのラッチミー、クラシカルギタリストのニコラス・バーチェル)の他、ブルガリア人ジャズピアニストのマーティン・デネブ、ウクライナ人チェリストのアルテム・リトブチェンコ、米英のシンガー二人、米国人MCなどが参加しています。内容は映画的な雰囲気を持つサイビエント(サイケデリア要素のあるアンビエント)、トリップホップ、変拍子のアシッドジャズ、クラシカルな要素が入ったダウンテンポなどを融合させた8曲が収録された49分のアルバムです。
Q5 : あなたの創作プロセスはどのようなものですか?アイデア、音、リズム、メロディのどれから始めるのですか?
曲によってプロセスは異なりますので、アルバム『シネマデリカ』に関して少し説明しますね。
最初のトラック『Une Pale Green Dress』では、ニースを拠点とする巨匠ジャズピアニスト、ジョー・カイアットが即興で奏でたスケッチのようなピアノパートを基にシネマティックな構成を膨らませていき、メロディをつけました。その後で南仏の気だるい夏をイメージした歌詞を書き、友人でインド系フレンチのシンガー、ラッチミーに歌ってもらいました。
彼女はインド歌唱法とジャズを融合させたような、いわばタントリック・ジャズとも呼べる独特のスタイルを持っていて、曲の世界観にディープでセンシュアルな味を加えてくれてましたね。
ジョーのピアノとラッチミーのボーカルが劇的でダイナミックな雰囲気を醸し出したので、終盤にかけて狂気じみた雰囲気を持つパートを作り上げ、その後エンディングにかけて優しく締めくくりました。アルバムのオープニングトラックとしてぴったりになったと思います。
2曲目の『Vibrasphere』では、まずSF映画『Ovbilion』に出てきたような砂漠の惑星の情景を想像しながらリズムとベースラインを構築しました。その基盤からコード進行を展開していったんです。次に、以前バリで何度か共演したジャズピアニストの友人マーティンに、ブルガリアの自宅スタジオでパートの録音をお願いしました。彼は3種類のエレクトリックピアノを使った複数のステムを送り返してくれたので、それらを基にさらに展開を加えました。曲の構造が80%完成した段階で、ニース在住のジャズギタリスト、シュノアをレコーディングセッションに招きました。彼はわずか数時間で驚異的な即興演奏を披露し(別のトラック「Cinemadelica」でも演奏しています)、それらはパズルの最後の数ピースのようでした。彼のギター演奏からベストな部分を選び、完璧な位置に配置した後、曲は完成しました。音楽的要素が豊富にあるため、全体を通して十分な余白を残すことに細心の注意を払い、禅のようなアンビエントな雰囲気が損なわれないよう配慮しました。
3曲目の『Cap Ferrat』は、尊敬するハービー・ハンコックやクインシー・ジョーンズの60−70年代のジャズアルバムをイメージしながら自分で弾いたピアノで構築し、シンセによるストリングス・オーケストラや、複雑なディレイを施した自分の声によるメロディー部分などを多大な時間をかけ試行錯誤しながら足していきました。友人のニコによるギターを散りばめたことで曲の世界観に映画的な奥行きが増し、アレンジするのが更に楽しくなりましたね。その後さらに時間をかけてサンプルやストリングスを足したりしながら曲を発展させていきました。特に最後のコーラスには、かなり複雑で異なるリズムのディレイをかけて試行錯誤しました。注意深く聞けば、それぞれの声が違うタイミングでエコーかかっているのがわかるはずです。あれにより、南仏らしい乾いた空気感や、フェラット岬の明光風靡な広がりのある風景が表現できたと自負しています。
4曲目の『Cinemadelica』は、アルバムの他の曲が出来上がってから、アルバムのタイトル曲になるような、映画風で遊び心のある作品が必要だと思って作ったんです。20-40年代のパリのキャバレット的な雰囲気をアルバムに加えたくて、ベースラインを元に意外性のある展開を構築しました。曲が8割できたところでスタジオに招いたシュノアが弾いてくれたギターが、まるで錬金術のように曲に深みを加えてくれて興奮しました。あれで曲をどうやって終わらせればいいかヒントをくれました。オープニングのサーカス風なイントロは最後に足したんです。
5曲目の『Road to Portofino』は、まずイタリアの湾岸道路を走っていくような、粋で疾走感のある、それでいてサイケデリックな展開のあるアシッドジャズ風の曲が作りたいというアイデアから始まりました。そこでまずエチオピアン・ジャズの巨匠ムラトゥ・アスタトゥケのような変拍子からリズムを構築し、ヒプノティックでリズムとポリリズム的に交錯し合うベースを乗せて、1960年代から70年代のジャズフュージョンっぽいコードを重ねていきました。それから何年もコラボレーションを夢見ていたニースの重鎮ジャズピアニスト、ジョー・カイアットをお招きしました。
ジョーのことは、何年も前に地元ニースでは有名なジャズクラブ、シャプコでライブを見て以来尊敬していました。友人を通してやっと連絡先をゲットし、スタジオにお招きしたんです。
ジョーはエレクトロニック音楽プロデューサーとは余りコラボしたことがなく、『まだ弾きたいかどうかわからないけど、とりあえず曲を聴かせて』と言いました。そこで曲のラフなアイデアをロジック(音楽制作に使うソフトウェア)でジョーに聴かせたら、『へえ、いいじゃない。かっこいいね』と言いながら、リハーサルなしでいきなり凄いソロを私のシンセで弾きだしたので、私は『なんてこった、これは逃せない、今すぐ録音しなきゃ!』って感じで、すぐに録音ボタンを押してレコーディングしました。その後ジョーは手拍子や声まで録音させてくれました。たった数時間のセッションでしたが、圧倒的なスキルを持つミュージシャンが起こすマジックを見せつけられて、忘れられない素晴らしい体験でした!
彼のピアノは全て数テイクの一発録り(凄まじい才能ですよね!驚愕しました!)なので、そのスピード感や勢いのある圧倒的なライブ感を生かすよう心がけながらアレンジを煮詰めていきました。
またこの曲はジェームスボンドっぽい雰囲気もあると思ったので、曲がほぼ仕上がってから、それっぽいソロを弾いてくれとチェリストのアルテムにリクエストしたら、ぴったりのパーツをウクライナで録音して送ってくれて、それで完成しました。
6曲目の『Sunny Place For Shady People』と8曲目の『See You On The Other Side』は、スケッチ風に自分でピアノで弾いたものを発展させた2曲です。
一番自分で作りながらびっくりしたのは、7曲目の『Semoleksy Ascending』。これは元々、『Do You Know Where Your Going』という私の2011年の曲を元に、ニュージーランドの有名なダブユニットPitchBlack の片割れマイク(Misled Convoy )が作ったドローンアンビエント・リミックスの一部を切り取って発展させたんです。
シンセでジェネレートしたグレゴリオ聖歌調のコーラス、中世風のダークで分厚いコード、ストリングス、効果音、、などを足していくうちに思いもがけないほど深みのある、まるで映画のワンシーンのような世界観が出てきて興奮しました。
Q6 : 現在好きなアーティストは誰ですか?
これは非常に答えにくい質問です。なぜなら、私は毎日非常に多くのジャンルのアーティストの音楽を聴いているからです。エレクトロニックミュージックだけでなく、ジャズ、現代クラシック、ラテン、60~80年代のフォークロック、そしてもちろん映画サウンドトラックも聴いています。私の個人的な音楽探求を知っていただくには、私がSpotifyで作成した2つのプレイリスト『Sun-Bience』と『Cinematic Jazz』を掘り下げてみることをお勧めします。
特に『Sun-Bience』は、バリ島で15年間毎朝最初のコーヒーと共に聴いていたiTunesプレイリストを曲順まで忠実に再現したものです。今でも頻繁に聴き、似た雰囲気の新たな音楽を発見するたびに追加しています。そこには私の多様な趣味が感じられるはずです。
またこの2つのプレイリストには自分の曲も挟んでいます。そうすることで、自分が好きな別のプロデューサーの作品の前後に置いたときに、どう聞こえるか非常に参考になるからです。いわば、科学者にとってのラボラトリーみたいな感覚です。
Sun-Bience :
https://open.spotify.com/playlist/6XdjCPdZCU2U0yZ3hatnTu
Cinematic Jazz :
https://open.spotify.com/playlist/2hv8j2cQuYUt9kCfWA93An
Q7 : あなたの次のプロジェクトは?
私が2024年に発表したアルバム『シネマデリカ』の音世界の延長線上にありながら、それを更に進化させたアルバムを制作したいです。
まず、少なくとも4-5曲の心に残るメロディ(私自身は優れた歌手ではないので、お気に入りの数人の男女のシンガーに歌ってもらいます。)。
そしてメロディと歌詞の世界を最大限に表現するために、『シネマデリカ』に参加してもらったニースのミュージシャン達を再びフューチャーしたいです。ジャズピアノ、ジャズおよびクラシカル・ギターなど。あとチェロも。あと是非、ジャズウッドベースも録音してみたい。それらをアンビエントなど、私が愛するスローなエレクトロニック音楽と融合させ、私が心から愛する南仏の空気感を感じるシネマティックなチルアウト音楽に再び昇華させたい。それが今温めている計画です。
既に数曲、とても良いメロディと歌詞が書けたのでマック上でベーシックプロダクションも始めています。でも満足いくアルバムが完成するまでは少なくとも数年かかるでしょうね。私は通常、長い時間をかけてアルバムを制作するので。
Q8 : あなたも画家なのですか?ウェブサイトで見ました。どこであなたの作品を購入できますか?
自分を画家と呼ぶことは憚られますね。若い頃からコラージュ作成や水彩画、スケッチなどは書いていましたが、本格的にキャンバスにアクリル画を書くようになったのは今年からですから。アマチュアの趣味ですし、画家として有名になりたいという野望もありません。ただ音楽では表現しきれない、自分の世界観を補完する手段として、アクリル画はとても面白いと感じています。自分が子供時代から傾倒していた、シュールレアリズム的な解釈で、コートダジュールの風景や、ふと閃いたデイドリーム、私の想像上のイメージを表現したいと思ったのが動機です。見たフランス人の友人達が、私も大好きなルソーのようなナイーブ派的な雰囲気があると誉めてくれて嬉しかったですね。
でも、何十年も音楽で感じてきたような商業的なプレッシャーを感じたくないので、あくまで趣味の範囲で続けていくつもりです。私の作品のうち、紙に描いたアクリル画のいくつかは私のバンドキャンプのマーチャンダイズ・セクションで購入できます。どれも今年始めたばかりの画家による初期のスケッチみたいな作品ですが、欲しい人もいるかもしれないと思って。
全て複製は作っていない一点ものです。完成させた10点ほどのキャンバスのアクリル画は、全て自宅スタジオに飾っていて、とても気に入っているので売るつもりは現在はありません。ただ将来、数が増えたらいくつか売るかもしれませんが。
https://supercozi.bandcamp.com/merch
同じ理由で、アイフォンで撮影した映像を元に音楽ビデオも制作しています。現在YouTubeに上げている『Cap Ferrat』『Soleil Bohemia』などで、あれは私が若い頃から大変尊敬しているゴダールなどの欧州映画監督へのオマージュみたいなものです。
Supercozi, ありがとう!
Éric « Nze » Delaunay
エリック ‘ Nze ’ ドローネはパリ生まれのアーティスト、音楽コレクター兼評論家。東京、ロンドン、パリ市内の現代アートエキスポ、ヴェネツィアのパラッツォ・アルブリッツィ=カペッロ、セネガルのジギンショールなど、世界各国の国際展に参加している。またエリックはパリ拠点のラジオ局RGBでフランス人プロデューサー、リュック・マリアニが手がける音楽番組『アブソリュートリー・ライブ』の不定期での共同司会者を務めている。その場合はエリックがアーティストを厳選し、自身による紹介とインタビューをフューチャーした特別企画を担当している。
Track List :
Main :
03:41-05:47 / Gate 33
10:06-18:43 / D.I.V.E feat. AndreasOne (Dome Edit) – Album ‘ Bass Odyssey ‘
Smart Link / Read about album ‘ Bass Odyssey ‘
23:08-29:56 / Chill Dome Refugees (Dome Edit)
33:45-41:59 / Mountain Nonmo – EP ‘ Soleil Bohemia ‘
Bandcamp Link / Read about EP ‘ Soleil Bohemia ‘
01:33:52-01:12:44 / Cap Ferrat – Album ‘ Cinemadelica ‘
Smart Link / Read about album ‘ Cinemadelica ‘
01:16:03-01:22:27 / Semoleksy Ascending – Album ‘ Cinemadelica ‘
01:26:06-01:32:53 / Une Pale Green Dress feat.Latchmy – Album ‘ Cinemadelica ‘
01:34:13-01:41:42 / Feels Like Yesterday feat.Sophie Baker – Album ‘ Bioshifter ‘
Bandcamp Link / Read about album ‘ Bioshifter ‘
01:44:01-01:50:44 / Sayan Moon feat.Chika Asamoto – Album ‘ Voyage ‘
Bandcamp Link / Read about album ‘ Voyage ‘
BGM :
01:50-03:32 / Vibrasphere – Album ‘ Cinemadelica ‘
05:54-09:58 / Vibrasphere – Album ‘ Cinemadelica ‘
18:54-22:58 / Tokyo Night – Album ‘ Bass Odyssey ‘
29:58-33:36 / Jungle Love – Album ‘ Bass Odyssey ‘
42:15-46:28 / Vibrasphere – Album ‘ Cinemadelica ‘
46:31- 48:43 / See You On The Other Side – Album ‘ Cinemadelica ‘
48:47-50:20 / Cinemadelica – Album ‘ Cinemadelica ‘
50:24-51:17 / It Doesn’t Matter / Zen Lemonade Album ‘ Babylondon ‘
51:19-54:29 / Vibrasphere – Album ‘ Cinemadelica ‘
54:30-55:33 / Une Pale Green Dress – Album ‘ Cinemadelica ‘
55:35-56:42 / Vibrasphere – Album ‘ Cinemadelica ‘
56:45-57:20 / Cap Ferrat – Album ‘ Cinemadelica ‘
57:21-58:04 / Cinemadelica – Album ‘ Cinemadelica ‘
58:08-01:00:35 / Road to Portofino / Cinemadelica – Album ‘ Cinemadelica ‘
01:00:50-01:01:33 / Semoleksy Ascending – Album ‘ Cinemadelica ‘
01:01:35-01:03:38 / Sunny Place For Shady People – Album ‘ Cinemadelica ‘
01:12:46-01:15:56 / Wild Hunt – Album ‘ Bass Odyssey ‘
01:22:30-01:26:03 / Vent Nera – EP ‘ Vent Nera ‘
Bandcamp Link / Read about EP ‘ Vent Nera ‘
01:32-55-01:34:09 / Tuscany – Album ‘ Voyage ‘
01:41:58-01:43:54 / Secret Garden – Album ‘ Voyage ‘
01:50:54-01:52:32 / See You On The Other Side – Album ‘ Cinemadelica ‘